【出掛けたダイビング・ポイント(25) - モルディブ 赤道越え】2015/03/17 09:33

【出掛けたダイビング・ポイント(25) - モルディブ 赤道越え】

 

 2/28(土)から3/8(日)の日程で、4度目のモルディブ赤道越えのクルーズに参加してきた。土曜日の朝5時半に自宅を出発、最近飛ぶようになったキャセイ航空で香港を経由しモルディブのマーレ空港へ。そこから国内線に乗継ぎ、モルディブ最南端に深夜着。待機していたイクエータ号に乗船し、ポイントに移動。朝食後に1本目のダイブ。南北1000kmのモルディブの一番南までかなり遠いが、翌朝に1本目のダイブなら他のアジア地区と変わらず悪くはない。

 赤道越えはチャネル・ダイブ中心の大物狙いが売り物。今までの3回とは様子が違い、風がなく終始ベタ凪で、流れもゆるやか。どこでも水面は鏡みたいで、絵葉書のよう。

ベタ凪

その分流れが弱く、透明度もやや悪かったが、海の中では大当たりで、サメ三昧の1週間だった。見たサメは、トラフザメ、タイガー、シルキー、グレイリーフ、ホワイトチップ、ジンベイザメと多士済々。

トラフザメ

今回のコースは、赤道より北のガーフ環礁からスタートし、ほぼ赤道直下のフォーミュラー島を経由し、赤道越えのアッドゥ環礁で折り返して、ガーフ環礁に戻るルート。フォーミュラー島は従来から大物期待のポイントであったが、過去3回ではあまり印象が無かったが、今回は大当たり。

 先ずはタイガー・シャーク。フォーミュラー・サウス中層のブルー・ウォーターで大物を探してゲスト13名が3チームで待機。するとあちこちでカンカン、指さす方向を見ると何やら大きなサメが遠くに見える。違う方向でも皆がカメラを構えている。こっちも近づいてシャッターを押した。遠目でもでかい。

タイガーシャーク


 
上がってから皆でタイガーだったことを確認。一番多く見たガイドは4匹、どうやら大小5~6匹がいたようだった。近くで見た人はさすがに怖かったとのことだったが、そんな中で近づいてにらみ合いになるまでビデオを回していた豪傑もいて、再生動画を見せてもらった。小さな画面で見てもでかくて怖い。

 次の日は、ハンマーヘッド。中層で待機し、ガイドが見つけると合図があり、皆でダッシュ。限界の30Mを超えそうになり、ガイドのカオリータにフィンを引っ張られながらシャッターを押した。

ハンマーヘッド

 翌日はガーフ環礁に戻り、今度はシルキー・シャーク。始めてみたが、細身でなかなかスマート。直ぐ泳ぎ去ることもなく、我々の回りをウロウロ。怖いサメではないため、こちらもゆっくりと堪能。

シルキーシャーク


 午後は、グレイリーフの群れ。このサメは今までのポイントでも何回も見ていたが、大物サメの興奮で話題にもなっていなかった。そのせいかどうか、量で対抗になった。ざっと数えても30匹以上が群れになって我々の周りでデモンストレーション。こちらのカメラの腕では6匹だが、上手い人の写真には30匹弱。グレイリーフもこれだけ集まると大迫力だった。

グレイリーフ・シャーク

 トリは、ナイト・ジンベイ。ガーフ環礁のある停泊場所では、夜船尾から強力ライトで水中を照らすと大量のプランクトンが集まってくるポイントがある。そのプランクトンを狙ってジンベイが捕食に現れる。以前はシークレット・ポイントだったが、今では何隻ものクルーズ・ボートが集まるので、場所取りがカギとなる。待機の最初の夜は、近くのアイランド・サファリが当たりで、お邪魔してWatch。かなりの大きさのジンベイでピンク色になっているプランクトンを大量に呑み込んでいた。翌晩はアイランド・サファリがツアー終了のため、同じポイントで待機。夕食も終わってのんびりした9時前後からジンベイの捕食が始まった。強力ライトに集まったプランクトンはかなりの深さの層になっており、水面で捕食しているものや深場でうろうろしているものもいた。大小4匹ほどのジンベイが入れ替わりで捕食。お酒を飲んでいない人はシュノーケリングが許可され(ただし潜ることは禁止)、何人か静かに海に入り迫力のある写真を撮っていた。

 これらのサメ三昧はMaldivian Stars Blogでも確認してください。

http://blog.livedoor.jp/maldivianstars/

 

今回は、ダイビング16本中、14本がチャネルやブルー・ウォーターというサメに始まり、サメに終わった印象だが、赤道越えで欠かせないポイントがアッドゥ環礁のサンゴ・ポイントで大好きなオウギチョウチョウウオの群れ。ここでは、オウギチョウチョウウオの群れが列を作ってサンゴを巡って捕食する。今回は小ぶりな群れでやや残念だったが、群れはここでした見たことがない。その他、ブルー・パウダー・サージョンフィッシュや黒っぽいハギの群れも同じように見ることができる。

オウギチョウチョウウオの群れ

 さて今回のゲストは13名、いつもより少人数でアフターダイブも会話が弾んだ。40台、60台が中心で話題はダイビングになるが、年寄の自慢話を若手が聞き役に回ること多かった。ここでも年寄が元気だ。びっくりしたのは新しいガイドのかおるちゃんがなんと20歳、こちらと50以上の差で半世紀違ったこと。かおるちゃんのこれからの50年は凄い違いになるとは思うが、どうなるか予想もつかない。先週BS1の放送で30年後のNext Worldが紹介されていたが、医療技術が進み平均寿命は100歳を超え、Virtual realityが進み自宅でリアルな体験が可能で、世界中どこにも出かけられるとあった。ダイビングも自宅でリアルに体験できるのかも知れない。専用のロボットに潜らせ、どんな流れの速いポイントでもどんな獰猛なサメでもすぐ近くまでいけるようになるのかも。TV番組とは違い、自分の目線で自分の行きたい場所にいけるし、減圧やエア切れを心配しなくても良くなる。でも一人で体験するよりは、チーム・メンバーと一緒に楽しむ方が面白いのではと思ってしまった。30年後は、こちらも100歳を超える。もう生きていないだろうな。でも、こんな世界も経験してみたい。

 もう一つのビックリは、GoPro愛好者が何人かいたこと。自在棒のようなアームにセットして穴の奥でも撮影、ナイト・ジンベイでは口元まで近づいて撮影していた。ある人はマスクに装着していた。全く自分目線の動画が撮影可能で、ダイコンの文字もちゃんと見える。新しいGoproでは1ダイブ撮りっぱなしでもバッテリーが持つとのことだった。この分野の進歩も見過ごせない。

 

 次は、5月後半の予定だが、どこへ行くかまだ決めていない。いろいろ調べて検討するのも楽しみ。