【その他雑感(17):2回目のアイスランド旅行】2018/07/18 21:36

6/23から昨年の10月に続いて2回目のアイスランド旅行に出掛けてきた。今回は、南部をベースに火山列の跡等を目指した。この地域は夏場

にならないと車が入れず、昨年10月は見送りにしていた。

2018の旅行

 今回、拠点としたのはキルキュバイヤルクロイッスルという長い名前の人口160人のこじんまりとした街。

キルキュバイエルクロイッスルの街

航空写真のように、溶岩台地(高さ140m)の麓にある街。泊まったホテルは、台地の湖から流れる滝のわきになる。

1.利用したツアー: ラキ火山列 ジープ・ツアー

 今回の旅行の最大の目的がこのラキ火山列のツアーになる。1783年にプレートの裂け目に沿って長さ26kmにわたって130もの火口が出現し、約1年間線状噴火が継続した。この噴煙が北半球全体を覆い、当時小氷期で寒冷下のヨーロッパが壊滅的な状況になり、フランス革命勃発の原因になったといわれている。

ラキ火山列

 アイスランドでは、溶岩流、噴煙のガス、氷河の溶解による洪水、更にはその後の飢饉で約2割の住民が死亡したとのことである。

 ツアーでは、8人乗りのジープにゲストが、イングランドから50台と思われる夫婦、イスラエルから60台と思われる夫婦、チェコからの女性と私の6名。

ツアー・ジープ

街を出発して2時間ほどでメインのラキ火山に到着。駐車場から200Mの登山。必死の思いで頂上へ。待望の景色で、北、南に火口列を見渡せる。東には氷河も見える。

ラキ火山頂上から

降りてきてから、火口の中を通過。これが130か所で連続噴火と思うと物凄いエネルギーだったと実感できる。

火口の中

昼食後、溶岩原、湖、滝、渓谷と巡る。途中、川を何回か横切るが橋は無く、ジープで突っ込んで行く。

渓谷

普通車では無理であり、車で旅行している人もジープ・ツアーの利用になる。ハイランドと呼ばれるプレートの裂目にそった中央火山帯の地域では、ツアーの観光客以外に人を見かけることはない。草地に放牧されている羊を見掛けるだけである。荒涼としたワイルドな火山の跡地を巡る満足度の高いツアーだった。

 

2.溶岩台地

  アイスランドは、火と氷の国であり、国土面積の11%が氷河、60%以上が溶岩に覆われている。プレートの裂目に沿って何回も火山の噴火があり、溶岩が流れ溶岩台地を構成してきた結果である。

Iceland Plate

特に1783年のラキ火山列の噴火でアイスランド南部に大規模な溶岩台地が出来上がった。Google Mapの地形図で溶岩台地の境目がよく解る。

アイスランド南部地形図

宿泊したホテルの前の台地は高さが約100mの崖になっている。次の宿泊地のヴィークの海岸にある台地は200mの高さになる。アイスランドを1周する国道1号線は台地と平地の境界を走ることが多く、高い台地とその下にある緑の平地に時々出てくる小さな村や台地から落ちる滝の光景は見飽きることがない。溶岩の流れが100m以上の高さを維持したままどうやって台地を形成したのか原因が良く解らない。氷河の影響で、急速に冷えたのだろうか?情報センターで聞いてみたが、私の英語力では深堀できなかった。

 今回は、キルキュバイヤルクロイッスルとヴィークで台地の上まで登った。先ず、ホテルの脇に流れ落ちる滝に沿って滝口まで登る。階段状の道が整備されているので20分程で滝口へ。

滝の上から

街の反対側に降り口があるので、台地の上を散策。湖を超え、草地を上り下り。周りの景色も良く気持ちがよい。人は誰もいない。時々羊ににらまれるだけ。降り口はそれほど整備されておらず、崖にそって慎重に降りて、街の反対側に。ここに柱状節理の上部が出ている場所がある。

柱状節理の上部

柱状節理は溶岩が急速に冷えたときに収縮して六角形の柱状になるもので、日本でも下からや横から見えるものがあるが、上部が見える場所は珍しい。途中バス停を通る時に約50km離れたアイスランド最大のヴァトナ氷河を眺めることができた

バス停から見える最大の氷河

全体で1時間の行程で、中々気持ちの良いウォーキングだった。

 次の宿泊地のヴィークでも海岸まで溶岩台地が張り出している。着いた日は曇/雨で、台地は霧の中でキブ・アップ。翌日朝は霧が晴れていたので、朝一番で挑戦。

ヴィークの溶岩台地.

約100mのトップまで登山道は1本だけ。休み休みで、30分でトップへ。途中で北側にあるミールダルス氷河が良く見えた。

ところが、やっとの思いでトップに着いたら、霧で何も見えない。本来なら、突先まで歩いたり、反対側の海岸まで眺めることが可能だが、危険でもあるので、ギブアップして下山。晴れていれば、眺めも良かったはずなのにやや残念。6月末でハイシーズンなのだが、両方とも溶岩台地の上まで登る人に会うこともなく、独り占めで楽しめた。

 

3.利用したツアー: バイク&ケーブ ジープ・ツアー

 キルキュバイヤルクロイッスルの東側の、溶岩台地に挟まれた溶岩原を川に沿って北上するツアーに参加。今回はやや小さなジープで、イタリアからの親子3人組と一緒に。子供は10歳のイケメンでシャイな男の子。溶岩原は、岩状の溶岩が苔に覆われて全体が薄緑の平原。川沿いや海岸の溶岩原と同じでなかなか印象的である。溶岩原はどこでも小道以外は中に入ることは禁止されている。

溶岩原の中を

しばらく進んだところで、ケーブの入口に到達。富士山の風穴と同様に溶岩が流れた跡が洞窟になっている。

ケーブの中へ.

ヘルメット、手袋、ヘッドライトを着用して中へ。中は狭く、何回も頭をぶつける。ヘルメット、手袋は必須だった。少し広くなった所で休憩。全員のライトを消して、瞑想の時間。音も無く、待つのみ。5分程度なので、瞑想するところまではいかない。戻ったところで、指示された苔の上でランチ。苔は意外にふわふわで固めのクッションのようで、湿った感じはなく、すごく気持ちが良い。

 帰りは、初めてのマウンテン・バイク(MTB)に挑戦、小さなジープが通れるだけの細い砂利道を45分間走る。

帰りはMTBで

平坦な道だが、アップダウンの連続。転ぶと大変なので力がはいり、片手を離す余裕はない。幸い、先頭を走るイケメン・ボーイが15分ほどで疲れて寝転がるので合わせて休息できる。途中3~40mの水たまりに遭遇、何とか一気に突っ切ることができたが、イケメン・ボーイは断念。合わせて両親も途中でストップし、くるぶしまで水没。MTBも結構大変だが、途中の景色も良く楽しいツアーだった。

 

4.6月の環境

 アイスランドは、北極圏ではないので、白夜にはならないが、日の入りは夜中12時前、日の出は3時頃。旅行中星空を見ることは無かった。この時期は雨が少ないはずなのだが、ツアーの2日間だけは、午前中が快晴、午後曇り、夜雨と恵まれたが、他の日はずっと曇り時々雨と天候は良くなかった。気温は例年通りで、日中で10℃前後、関東の3月初めと同様だが、風が冷たく、ハイランドでは体感4~5℃とかなり寒い。タートルネック、ダウンベスト、セーターにコートを重ねて丁度良い。予備にレインコートも持参したが、雨は降らず着る必要はなかった。日本に戻ったら、梅雨明けで30℃。20℃の差は慣れるのが大変だった。

 昨年10月では、花が少なく、鳥を見ることもあまりなかったが、6月下旬だと緑も多く、花もルピナスが綺麗で、草地にも小さな花が沢山咲いていた。崖や草地には海鳥の群生地や巣が多く、実に賑やかである。たまたま草地の群生地の横を通った時は、警戒して2030匹が鳴き声で脅してくる。襲われることはなかったが、結構恐ろしい。大き目の鳥は見えなくなるまで追っかけられていた。

 冬と夏では、違う国のように思える。観光客も6~9月のハイシーズンに集中している。ヨーロッパから近いこともあり、今回会った観光客はすべてヨーロッパからだった。

 人口34万人の国に2017年の観光客は220万人、2010年の5倍とのことで、ホテルは満員。半年前に予約をしたが、高い部屋か設備の悪いホテルしか残っていなかった。ホテル、レストランやショップのスタッフはほとんどヨーロッパからの助っ人で、泊まった3件のホテルのうち2件のフロント・マンがポーランド人でチックイン時にパスポートを出したら、W杯の日本対ポーランド戦が話題になった。

 

 2回の旅行で、ガイドブックにある「行くべきポイント」は一通り体験し、大いに楽しむことができた。また行きたいと思うが、なにせ高いし、もっと楽しむためには車の運転ができないとつらい。でも機会があればまた計画したい。